シリンジ充填機

この装置の主な目的は何ですか?

高粘度材料をシリンジに気泡なく充填するのが主目的で設計された装置です。主に高粘度で高価な材料をシリンジに詰めて販売されている材料メーカーさんが使用されています。

この装置を使えば気泡なくシリンジに充填できるのですか?

充填する材料に気泡が入っている場合は、気泡なく充填することはできません。
充填前に遊星真空脱泡機などで材料の気泡を抜く必要が有ります。

シリンジに入れる材料の量を自動的に設定できますか?

自動タイプの装置では、リニアスケールを使用して、充填量を重量設定することが出来ます。

自動充填の場合の充填誤差はどの位ですか?

充填量は重量ではなく、レベルで設定するので容器の誤差なども考えられますが、実績としては10gに対して±0.1gに収まっています。

材料容器のサイズはどの位まで対応できますか?

今迄の実績では容器サイズ Φ300xh300が一番大きいサイズです。それ以上のサイズ については打ち合わせの上となります。

同時に何本か充填できますか?

マルチ充填タイプで 4本同時充填タイプが有ります。
それにインデックステーブルをセットして、24本を自動で充填できます。

ポンプ編

プランジャーポンプには4タイプありますが、どのような違いが有りますか?

Aタイプは主な用途として、電池用の電解液の定量供給や工業材料の定量供給ですが、 AF タイプは食品、化学品、薬品などをターゲットとしたポンプです。
Aタイプより部品点数を少なくして、洗浄性を高めました。
M タイプは駆動方式を空圧駆動ではなく、モータ駆動にしたタイプです。モータ駆動方式は吐出量、吸入スピード、吐出スピードなどがデジタル設定でき、吸入・吐出スピードを途中から変更できるなど、空圧駆動にはない細かい設定ができるので、より精度よく吐出をコントロールできます。

自社の材料が希望通りの吐出精度でコントロールできるかどうかの判断は?

当社で以前実績のある材料であれば、その時の吐出データを提供できますが、実際にはデモ機でテストした方がより確実です。
デモ機によるテストをご希望の場合は直接営業にご連絡ください。

ポンプの耐久性はどの位ですか?

吐出する材料によって大きく違ってきます。例えば材料にガラス繊維のフィラーなどが入っている場合は耐久性が落ちますが、一般的な材料(フィラーなどの固形物が入っていた り、結晶化する材料を除く)だと100万回がシールの交換の目安となります。

オーリング材質によって耐薬品性が違ってきますが、接液部のオーリング材質はなんで すか?

標準はEPDMですが、オプションとしてバイトン、シリコン、カルレッツがありますので、そ の中から耐薬品性にあったものを選べます。

AタイプとMタイプのポンプにはヘッドの後ろに容器のようなものがついていますが、これはなんですか?

これはウェットカップシステムと呼んでいます。目的は電池の電解液などは材料が結晶化 することが有るので、それを防ぐためのものです。結晶化しない材料には必要ありません

ポンプの各タイプの接液部品はサイズが同じだと共通ですか?

Aタイプと Mタイプは駆動部以外はすべて共通ですが、AFタイプとMFタイプは部品点数を減らして、洗浄性に重点を置いた設計ですので、他のタイプとは共通ではありません

真空注液装置編

円筒型電池用は電池サイズが最大Φ144Xh100となっていますが、もっと大きいサイズは出来ませんか?

今迄製作した最大が Φ144Xh100ですが、ご要望によって設計・製作することは出来ますので、ご相談ください。

真空注液する時間はどの位ですか?

それは電池サイズと形状によって違いますが、18650タイプで約2分です。

電池に入れる電解液量はどのようにして設定するのですか?

装置に付いている SH ポンプで注液量をデジタル設定して、ストックタンクに保管しておきます。それを流量制御ポンプで少しずつ注液します。

この装置はどういう方が使用しているのですか?

主に電池材料メーカーの方が、材料を開発して新しい材料を使ってセルにして、その性能を調べるために使用している場合が多いです。勿論、電池メーカーさんも常に性能アップのために材料の研究をしていますので、その評価に使用されています。